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春彼岸会法要 2015

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春・彼岸会法要 2015.3.21

法話 「物語の力-人の心を動かすもの-」

講師 安田 登 師(東京・能楽師) 山本 紗由 師(京都・バイオリニスト)

歴史は、学校で勉強して覚えることよりも、物語が歴史を伝えていた。「牛若丸」「金太郎」「軍歌」等々。

そして、物語は歌になり歌われることで誰でも歴史を覚えることができたというのです。

そこで『古事記』のなかから「因幡の白兎」をみんなで読みました。漢文の読み下しは慣れてくれば意味が自然とわかってくるというのが日本語の特徴。

あんなに親しまれていた物語ですが、原文を読み下すことによりまったく知らなかった事実が書かれていました。

そして、山本紗由さんの弾き語り「100万回生きたねこ」。世界でただ一人のバイオリン弾き語りに魅了。

ちなみ紗由ちゃんの着物、おばあちゃまの物。大正・昭和の匂い麗し。

後半は、安田登先生のピアノ伴奏、山本紗由さんのバイオリンで、名画「愛染かつら」の「旅の夜風」を歌いました。

1938(昭和13)年ヒット曲。作詞:西條八十、作曲:万城目、唄:霧島昇&ミス・­コロムビア。

映画も歌もともにヒット、映画主演の田中絹代と上原謙は、この一作で人気­を不動のものにしました。

そして、突然川口松太郎の小説、『愛染かつら』の紙芝居に入っていくのでした。

津村病院の御曹司・医者の津村浩三と、そこで働く看護婦の高石かつ枝。かつ枝は幼い子どもがあることを隠し、病院に勤めていた。そこに浩三から突然の結婚の申し出が!
主題歌「♪花も嵐も~  踏み越えて~」でおなじみ、昭和の大ヒット映画。すれちがう2人の恋の行方はいかに?!
津村浩三・ナレーション 安田登
高石かつ枝       山本紗由
かつ枝の母       栃原真人
かつ枝の妹       森雄二
駅員・汽車の音     大谷義文・森雄二

紙芝居を通して物語がわかると「旅の夜風」の歌詞がよくわかる。

最後は皆さんで合唱。1番3番は男性。2番は女性。4番は合唱。最後は合掌。

途中、涙ながす方も。

あるおばさま、「上原謙と田中絹代が頭の中で蘇り、興奮しました」と。また「お彼岸にお参りに来たけれど、愛染かつら見たら彼の岸にはまだ行きたくなくなった」と。

今回は、愛染かつらの影響か、若きし頃の思い出話に花が満開。

なんと豪華な演奏!さて、シャンソンの時間。

軍歌もあり。「影をしたいて」

フォークソングもあり。

アダルトな夜風!

「高校三年生」

最後は、森雄二さんのブルースハープ。

今年の春彼岸は、何かが違う!

皆さま、お参りありがとうございました。

阿弥陀寺の行事

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