「歳暮の会」
待ちに待ったこの日が、やってきたー!やってきたー!
「今日はたくさんの方がいらっしゃる!」
朝から懇親会の準備。
高校2年生の女子から、82歳の女子まで幅広い台所の方々!
お母さま方、皆々さま、お忙しい中のお手伝いありがとうございます。
トンカツ、サンドイッチ、稲荷ずし、ポテトサラダ…まだまだありました。
第1部「祈りと鎮魂」
語り・朗読 安田登 師
朗読 東雅夫 師
シンセサイザー ヲノサトル 師
チェロ 新井光子 師
バイオリン 山本紗由 師
第1部「祈りと鎮魂」の最初は能「隅田川」の語り。
能「隅田川」の語りは、子どもを亡くした母親が念仏する場面。
本堂に集う皆で、各自の思いを念仏にたくし、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と念仏7回。
称名念仏!
さまざまな声が、思いが、祈りが、鎮魂を語る。
俳句、朗読
「祈りと鎮魂」、次は俳句の朗読。
楓組の方々の句集「偶さか(たまさか)」の中から、熊本地震後に詠まれた句を音楽の生演奏の中で朗読。
表紙絵は、楓組・柱新人・詫間洋志氏の父上。詫間夢鳳作。
本堂にかけてある水墨画も夢鳳作。
それらの句に、安田先生が作られた下の句を合体。しかも、ランダム!
朗読は、安田登師!合間に東雅夫師の復唱!これが、シブイ。
「祈りと鎮魂」、最後はご参集の皆さまと冬の歌を合唱!
「雪やこんこん」の演奏のあと皆で「ふるさと」を歌い、震災で亡くなられた方々や傷ついた町を鎮魂し、祈る。
第2部「イナンナの冥界下り」
最古の神話をシュメール語で演じる。
天と地を統治する女神「イナンナ」が「冥界(死者の世界)」へと下りていく物語。
天と地を統治していた女神イナンナは、ある日冥界へと心を向ける。イナンナは7つの「メ(神力)」を身に付け冥界へと向かう。 しかし冥界は「帰らざる国」。足を踏み入れたものは生きて帰ることはできない。イナンナは大臣ニンシュブルに言う。 「もし自分が三日三晩戻らなければ、神々の元に行き、泣いて助けを求めよ」
冥界に到着したイナンナは冥界の門番ネティに取次を頼む。冥界の女王エレシュキガルはイナンナの来訪を聞き命じる。 「冥界の7つの門をすべて閉じ、イナンナ自らに開けさせよ。そして一つの門ごとに身に付けてている「メ」を引き剥がすように」と命じる
出演
イナンナ:安田登
冥界の女王エレシュキガル:金沢霞
イナンナの大臣ニンシュブル:金沢霞
冥界の門番ネティ:大島淑夫
クルガラ:大金智
ガラトゥル:名和紀子
歌と語り:山本紗由
音楽:ヲノサトル(シンセサイザー)
:山本紗由(バイオリン)
:森山雅之(ダルブッカ)
字幕:丸山絵里子
人形・舞台装置:山下昇平 (敬称略)
暗い本堂に浮かび上がる人形。
おごそかな音楽が流れる。神話だ!
本堂の柱に字幕が!
冥界の門主ネティ。
激しい動きでイナンナの行く手をはばむ。
冥界の女王エレキシュガル。
おそろしくて美しい。
イナンナを救出にきた2人の精霊。
クルガラとガラトゥル
復活をはたしたイナンナ。
不思議な余韻を残して終演。
海外でも!
アーツカウンシル東京の助成を得て3年前から始まった「イナンナの冥界下り」プロジェクトは、今年(2018年)、イギリス(ロンドン)とリトアニア(ヴィリニョス)で初の海外公演を行いました。 ロンドン大学はシュメール語の研究として有名でシュメール語を理解する世界有数の教授陣が来場。 リトアニアは現存する言語で最も古い系統の言語圏。 日本伝統芸能、世界最古の神話、世界最古の言語が深い関係性をもつ2つの地域にて公演しました。
神話の地、九州におけるシュメール神話初上演でした!
和と輪 安田登 http://watowa.net/
上記の本!おススメです。
発行 (株)ミシマ社京都オフィス
価格 ¥1,000+税
阿弥陀寺で販売しています。
第3部「クリスマスソング」
「きよしこの夜」、「赤鼻のトナカイ」、「もろびとこぞりて」を皆で歌う。
子どものころの楽しい夜を思い出したなあ!
歌のお兄さん(ガイド)は、東雅夫さん(アンソロジスト)。裏芸名「イイ声ひがし」ヲノサトルさん命名。むちゃくちゃ響くバリトンは、ムード歌謡曲の名演!
毎年恒例の年末の寺子屋、「歳暮の会」。この「歳暮」は「聖母(マリア)」にも掛かっています。ですからお寺でクリスマスソングなんてこともしているのですが、この日のために聖歌風の阿弥陀様の賛歌を作りました。寺子屋では、シンセサイザー、チェロ、ヴァイオリンの生演奏で、皆さんと歌いました。
「弥陀の誓い」 安田 登 作詞・作曲
救いの御仏(みほとけ) 弥陀の誓いは
罪科(つみとが)汚れを 許し給う
救いのみ船に ともに乗り得て
波間にゆられて 西の国へ
虚空(こくう)に花降り 音楽聞こえ
妙(たえ)なる香りが 四方(よも)に薫(くん)ず
救いの御仏(みほとけ) 弥陀の誓いは
罪科(つみとが)汚れを 許し給う
なーむー
ここではボカロ(ボーカロイド)版でお聴きください。
懇親会
乾杯!
イナンナメンバーの方々、1人1曲!歌を披露。
山下昇平さんは即興で歌にあわせた絵を描く。
消すのがもったいない。(といいながら、すぐ消してしまった)
ムード歌謡といえばこの方!
東雅夫さん(アンソロジスト)。裏芸名「イイ声ひがし」ヲノサトルさん命名。むちゃくちゃ響くバリトンは、ムード歌謡曲の名演!(再掲)
この方の声を聴かなきゃー!年は越せない。歳は重ならない。
多才な方々の歌と演奏で夜は更けていく。
年の暮れに、いい思い出ができました。
やっぱり!歳暮の会でした。